機械仕掛けのチルドレン・第六話E
(Dより続く)
「あ~ん、待ってよ~っ! 浩之ちゃ~ん! レミィ~っ!」
あかりのヤツが情けない声をあげて追っかけて来たが、レミィは信じられないほどの強烈なパワーとスピードで俺を引きずりながら学校へ向かって一直線だ。俺は半泣きになりながら、
「レ、レミィ、ちょっと待っちくり~っ!」
しかし、レミィのヤツは、大声で笑いながら、
「Hay! ヒロユキ! 男がなに言ってんだヨ!! アタシをひきずりまわすぐらいじゃないとダメだヨ!!」
と、引く手を緩めない。ちょうどその時前方に、
「あ~っ!! ヒロとレミィじゃん!! これは大変よっ!! ニュースニュース! 大ニュースっ!!」
トホホホ、志保のヤローにネタにされちまったじゃねーか。どうしたらいいんだ。
更に悪い事に、
「あっ!! 藤田さんっ!! どうして宮内さんとっ!? 不潔ですっ!!」
ちがうんだ琴音ちゃん! これは誤解なんだっ!!
「藤田先輩っ!! 宮内先輩と朝からって、どう言うことなんですかっ!?」
葵ちゃんにまで誤解されちゃったじゃねーかよお。…あ、あれにおわすは来栖川先輩!
「せんぱ~い! たすけて~っ!!」
しかし、先輩は、悲しげな顔で俺たちを見て、
「……………」
続いては、
「なんや藤田くん! いつの間に宮内さんとそないな仲になっとったんや!!」
いいんちょ~、違うんだこれは~っ。
「あ~っ!! 藤田くん! あこがれてたのに~っ!!」
理緒ちゃん! 違うって。俺を信じてくれ~っ!
そしてとうとう俺は教室にまで引きずり込まれてしまった。
「こ、こらっ待てっ、レミィ! ここは俺の教室じゃないだろ!!」
しかしレミィはニヤリと笑い、
「ナニ言ってんだヨ、ヒロユキ。アタシとヒロユキはいつも一緒だヨ♪」
「かんべんしてくれえええっ!!」
俺は強引にレミィの腕を振り解き、教室を飛び出した。
(Fに続く)
この物語はフィクションであり、登場する人物、団体は全て架空の物です。
BGM:'サンシャインDay' PlayStation版・「ToHeart」より 作曲・編曲:石川真也((C)Leaf/AQUAPLUS) MIDIデータ作成:VIA MEDIA
機械仕掛けのチルドレン 第六話D
機械仕掛けのチルドレン 第六話F
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