第二部・トップはオレだ!



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第十五話・生々流転

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日向「量産型8機! 降下して来ましたっ!!」

ミサト「エヴァ全機少し散開してっ!! 固まっちゃだめよっ!! みんな充分注意してっ!!」

時田『こちら時田! JA参戦しますっ!!』

冬月「了解した!! 頼むっ!!」

ミサト「レイ! 武器庫を出すわっ! 薙刀を使ってっ!!」

レイ『了解!』

ミサト「アスカ! プラグのカバーが取れているから気をつけてっ!!」

アスカ『わかったわっ!!』

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(若干の距離を取って散開し、身構えるエヴァ3機とJA。そこへ4班に分かれた量産型が襲いかかる)

シンジ「くそおおおっ!! くらええっ!!」

(初号機に襲いかかる2機の量産型。その1機に対し、槍を突き立てる初号機)

ドスウウッ!!

シンジ「うおおおっ!!」

ガシインンッ!!

(槍を横に振る初号機。もう1機の量産型に命中し、2機の量産型は飛ばされてビルに激突)

ドオオオオンンッ!!

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アスカ「きたわねっ!!」

(同じく弐号機に襲いかかる量産型2機。しかし弐号機は素早く身を躱し、横に回り込む)

アスカ「くらえええっ!!」

ドスウウッ!!

(弐号機の槍は量産型2機を一緒に串刺しにする)

アスカ「うおおおおっ!!」

(槍を持ったまま2機の量産型に体当たりを食わせる弐号機。槍は量産型2機を完全に貫く。そのまま激突する弐号機)

ドスウンンッ!!

(体当たりのショックで弾き飛ばされた2機の量産型。槍から抜けて横っ飛びにビルに激突する)

ドオオオオンンッ!!

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レイ「来たっ!! ATフィールド全開!!」

(零号機に襲いかかる量産型2機。双方のATフィールドが干渉し、激しく光る)

レイ「くうううっ!!」

バサアアアアッ!!

(薙刀を薙ぎ払う零号機。量産型2機は腹部を激しく切り裂かれて地上に落下する)

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「グワアアアアアアアッ!!」
「グワアアアアアアアッ!!」

(咆哮を上げてJAに襲いかかる量産型2機)

時田『レーザー発射!!』

ブシュウウウウッ!!

「グエエエエエッ!!」
「グエエエエエッ!!」

(JAの頭部から発射された2条のレーザーはATフィールドをすり抜けて量産型の頭部に命中。煙が上がる。そのまま頭から地上に落下する量産型2機)

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ミサト「あれはっ!!??」

冬月「そうか!! ATフィールドも光は通してしまうと言う事かっ!!」

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(ターミナルドグマ。鈍く光るリリス)

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(暗黒の世界の中に浮かび上がる裸体のゲンドウと『レイ』)

ゲンドウ「ここはリリスの中だ。レイ、よくやったぞ……」

『レイ』「…………」

ゲンドウ「ユイはどこだ。……ユイ、応えてくれ……」

ユイ「あなた……」

(驚いて振り向くゲンドウと『レイ』。そこにはやはり裸体のユイの姿が)

ゲンドウ「ユイ! ……やっと会えたな……」

ユイ「……なぜここに来たのです。……ここはあなたの来る所ではありません……」

ゲンドウ「なんだと!? やっと会えたのに、なぜそんな事を言う!?」

ユイ「ここは言わば『黄泉の国』。あなたの来る所ではありません……」

ゲンドウ「ユイ、私はお前に会いたい一心で……」

ユイ「私はあなたから離れたくてここに来たのです。もうお会いすることはないと思ってましたのに……」

ゲンドウ「ユイ! なにを言う! 私はこのためにレイまで作って……」

ユイ「レイ……。こんな『非人間的』なことまでして……。レイ、許してちょうだい……。私と、あなたのお父さんを許してちょうだい……」

『レイ』「…………」

(ユイの言葉にも無表情の『レイ』)

ゲンドウ「……ユイ……」

ユイ「最早しかたありませんね。……あなた……、私と一緒に無間地獄に落ちて下さい……」

ゲンドウ「ユイ!!」

(突如、ユイの顔が変化を始め、まるで夜叉のような顔に変わって行く)

 ゲンドウ「!!!! ユイ!!」

『レイ』「…………」

(相変わらず無表情の『レイ』。しかし突如後からゲンドウに抱き付く)

 ゲンドウ「!!!! レイ!!」

(驚いて無理矢理後ろを向くゲンドウ。恐るべき事に『レイ』の顔も夜叉となっていた)

ユイ「これですべて終わりです……」

ゲンドウ「うわああああっ!! ユイ! やめろ! やめてくれええっ!!」

(夜叉と化したユイはゲンドウに抱き付く。そのまま暗黒の世界の中を落下して行く三人)

ゲンドウ「うわああああああああっ!! 助けてくれえええっ!!」

(暗黒の世界の中にゲンドウの叫び声が空しく響く)

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(突如強く輝き出し、十字架から外れて落ちるリリス。更に輝きを増す)

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(9機の量産型は全部地上で沈黙している。それを見守る3機のエヴァとJA)

シンジ「どうだっ!? やったかっ!?」

(その時、弐号機に槍で突かれて既に活動を停止していた筈の量産型1機が自己修復して再度動き出す)

シンジ「クソっ!! またかっ!!」

(残る8機も次々と復活。活動を再開する。全機ケースから槍を取り出して身構える)

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冬月「何て奴等だ!! ゾンビか!! そうかっ! S2機関なのかっ!」

ミサト「S2機関!?」

冬月「そうだ。使徒と同じだ。だから連中はすぐに修復してしまうんだ!」

日向「量産型9機、完全に復活しましたっ!!」

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(戦闘の様子を車内のテレビでモニタする加持)

加持「なんて連中だっ!! やはりコアを破壊しないとだめなのかっ!? ……ん?! コアと言えばプラグの中身も……。そうだっ!! 連中もエヴァには違いないんだっ!!」

(無線機を掴む加持)

加持「時田さん! 応答願いますっ!!」

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(機内の時田)

時田「はいっ!! なんでしょうっ?!!」

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加持「連中もエヴァには違いありません!! プラグを破壊すれば止められます!!」

時田『しかし、どうやってっ!??』

加持「心臓マッサージの要領ですよ!! 連中の背後に回って外部からプラグの中央部に振動を与えるんです!! そうすればダミープラグのコアは有機物ですから簡単に破壊出来ます!!」

時田『成程!!「活を入れる」訳ですな!』

加持「そうです!! なんとか連中の背後を取り、左手で背中を掴んで右手で自分の左手を思いっ切り叩くんです!! そうすれば内部に強い振動を与えられます!!」

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時田「了解しました!! やれっ!!」

操作員「了解っ!!」

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(睨み合って対峙する「量産型9機」と「エヴァ3機及びJA」。その時突如2機の量産型がJAに襲いかかる)

「グワアアアアアアアアッ!!」
「グワアアアアアアアアッ!!」

ブシュウウウウッ!!

(素早く目くらましのレーザーを照射するJA)

「グエエエエエッ!!」
「グエエエエエッ!!」

(量産型がひるんだ隙に1機の背後に素早く回り込むJA。背中を左手で掴み、その甲に右手を激しく打ち付ける)

バシイイイッ!!

バスウウウウッ!!

(量産型の首の付け根からオレンジ色のLCLが激しく吹き上げる)

「グエエエエエッ!!」

(悲鳴と共に力なく倒れ込む量産型)

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シンジ「ああっ!! どうしたんだっ!!?? あんなに簡単にっ!?」

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ミサト「どう言う事っ!!??」

冬月「そうか!! 古流柔術の『裏当て』か!!」

ミサト「なんですって?!」

(驚いて冬月を見るミサト)

冬月「エヴァ各機!! 今のJAの要領で攻撃するんだ!!」

シンジ『了解!!』
アスカ『了解!!』
レイ『了解!!』

(ミサトの方を向く冬月)

冬月「量産型エヴァといえども生物だ。体内の水に振動を伝える攻撃法なんだよ」

ミサト「そんな事が出来るんですか!?」

冬月「ああ、誰のアイデアかはわからんがね」

加持『俺のアイデアですよ』

ミサト「加持君!!??」

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シンジ「よしっ!! やるぞっ!!」

(目の前に槍を持って対峙する2機の量産型に対し、こちらも槍を持って向かい合う初号機)

「グワアアアアアアアアッ!!」
「グワアアアアアアアアッ!!」

(2機の量産型は同時に初号機に襲いかかる。身を躱して槍を突き立てる初号機)

シンジ「うおおおおおっ!!」

ドスウウッ!!

(初号機の槍は1機の量産型を貫いた。しかし残る1機は素早く初号機の背後に回り込む)

シンジ「しまったっ!!」

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(槍を使って3機を牽制しながら、何とか量産型の背後に回ろうとしているアスカの弐号機)

アスカ「あああっ!! シンジっ!!」

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(同じく2機の量産型に対峙しているレイの零号機)

レイ「碇くんっ!」

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バシイイイッ!!

(JAと同じ要領で初号機に「裏当て」を食わせる量産型)

シンジ「うわああああっ!!」

ドオオオオオオオンッ!!

(燃料電池が激しく爆発。背後の量産型は火ダルマとなる)

「グエエエエエッ!!」

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ミサト「シンジ君っ!!」

日向「初号機の燃料電池が爆発! 内部電源に切り換わりましたっ!!」

ミサト「シンジ君はっ!?」

マヤ「無事ですっ!! 生きていますっ!!」

冬月「そうか!! 燃料電池が楯になったのか!!」

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(火ダルマとなり、ひるんだ量産型の背後に素早く回り込み、「裏当て」を食らわせる初号機)

シンジ「くそおおおおおっ!! くらええええっ!!」

バシイイイッ!!

バスウウウウッ!!

「グエエエエエッ!!」

(悲鳴と共に力なく倒れ込む量産型。初号機は続けざまに槍を突き立てた量産型の背後に回って「裏当て」)

バシイイイッ!!

バスウウウウッ!!

「グエエエエエッ!!」

シンジ「2つやったぞっ!!」

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(レーザーと「裏当て」を駆使し、2機目の量産型を倒したJAを見守る機内の時田)

時田「残りは全部で5つ!! 連続して攻撃だ!! 初号機をバックアップしろっ!!」

操作員「了解っ!!」

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(初号機に寄り添うように接近して来たJA。そこに弐号機に対峙していた3機の内2機が飛び込んで来る)

シンジ「くそおおおおっ!! あと3分50秒かっ!!」

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アスカ「いまだっ!!」

(1機に減った量産型に槍を持って突進する弐号機)

アスカ「うおおおおおおっ!!」

ドスウウウウウッ

(相討ちとなり、双方の腹部を槍が貫く。寸前で身を躱した弐号機は脇腹を浅く貫通されただけで済んだが、アスカの脇腹に激痛が走る)

アスカ「くううううううっ!! くそおおおおっ!!」

メリメリッ!!

(無理矢理体を捻る弐号機。装甲板が破れ、体液が噴き出す。しかし構わず身を捻ると弐号機の脇腹を裂いて槍が外れた)

アスカ「くらええええっ!!」

(素早く量産型の背後に回り込み、「裏当て」を食らわせる弐号機)

バシイイイッ!!

バスウウウウッ!!

「グエエエエエッ!!」

(ダミープラグのコアを破壊されて倒れ込む量産型)

アスカ「やったわっ!!」

ミサト『アスカ!! レイをバックアップしてっ!!』

アスカ「まっかせといてっ!!」

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(2機の量産型を相手に「槍で『斬り結ぶ』初号機」と「格闘を続けるJA」。量産型の動きは素早くなり、初号機に中々背後を取らせない。JAのレーザーも巧みに躱す)

シンジ「くそおっ!! こいつらだんだん利口になって行くじゃないかっ! あと2分しかないぞっ!」

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(槍で攻撃してくる2機の量産型に対し、薙刀で薙ぎ払う零号機。2対1の不利で段々追い詰められて行く。そこへ槍を持った弐号機が駆け付け、量産型の背後から襲いかかる)

アスカ「ファースト!! すけだちするわっ!!」

レイ「おねがいアスカっ!!」

アスカ「いくわよっ!!」(えっ!?「アスカ」?!)

(槍を捨て、素早く1機の背後に回り込んだ弐号機)

アスカ「うおおおおっ!!」

バシイイイッ!!

バスウウウウッ!!

「グエエエエエッ!!」

(いきなり背後から襲われて倒れ込む量産型。それに気付いた残りの1機が後を向く)

レイ「いまだっ!」

バシイイイッ!!

バスウウウウッ!!

「グエエエエエッ!!」

(零号機の「裏当て」で活動を停止した量産型)

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ミサト「よしっ!! 残りは2機ねっ!! アスカ! レイ! 初号機をバックアップしてっ!!」

アスカ『了解よっ!!』
レイ『了解!!』

マヤ「初号機活動限界まで後2分10秒ですっ!!」

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(2機の量産型と一進一退の攻防を続ける初号機とJA。そこへ駆け付ける弐号機と零号機)

アスカ『シンジ!! いま行くわっ!』レイ『碇くんっ!』

シンジ「アスカ! 綾波!」

(突如、ジャンプしたかと思うと羽を素早く広げて飛行する2機の量産型。零号機と弐号機の背後に回ってまたもや素早く羽を仕舞うと燃料電池の下に槍を突き立てる)

ドスウウウッ!!
ドスウウウッ!!

アスカ『うわああああああっ!!』レイ『ああああああっ!!』

シンジ「アスカああっ!!! 綾波いいっ!!!」

(JAと初号機は全速でダッシュ。量産型の横から飛び付く)

ドスウウウウンンッ!!
ドスウウウウンンッ!!

(激しく倒れ込む4機。槍は脱落して下に転がる。へたり込む弐号機と零号機)

シンジ「アスカ! 綾波! はやく槍を取って突き立てるんだ!」

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(弐号機内。苦痛をこらえて操縦桿を握るアスカ)

アスカ「うっ、 ううっ……、くそおおっ……」

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(同じく操縦桿を握り締めるレイ)

レイ「うっ、 ううっ……、くううっ……」

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(よろよろと立ち上がる弐号機と零号機。槍を拾い、初号機とJAに横から組み付かれてもがく量産型の頭部に激しく突き立てる)

ドスウウウッ!!
ドスウウウッ!!

「グエエエエエッ!!」
「グエエエエエッ!!」

シンジ「いまだっ!!」

(素早く起き上がる初号機とJA。横向きに倒れている量産型をうつぶせにして背中を左手で掴み、右手を激しく打ち付ける)

バシイイイッ!!
バシイイイッ!!

バスウウウウッ!!
バスウウウウッ!!

(量産型の首の付け根からオレンジ色のLCLが激しく吹き出す)

「グエエエエエッ!!」
「グエエエエエッ!!」

(悲鳴と共に活動を停止した量産型2機)

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加持「よしっ!! やったぞっ!!」

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時田「やったっ!!」

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ミサト「やったわっ!! 全部倒したわっ!!」

日向「あああっ!! これはっ!! ターミナルドグマに高エネルギー反応ですっ!!」

冬月「何だとっ!!」

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(地上。戦闘を終えて佇むエヴァ3機とJA。量産型は全て活動を停止して倒れている)

シンジ「はあっ、はあっ、……なんとか全部やったのか……」

アスカ『シンジ、おつかれ。……なんとかおわったわね……」

シンジ「アスカ……。そうみたいだね……」

レイ『……おわったのね……」

アスカ『そうよ。……みんなよくがんばったわよね。……レイ』

レイ『えっ! ……アスカ……』

アスカ『へへっ、あんたもあたしのことをなまえでよんでくれたからね。おかえしよ』

シンジ「ミサトさんっ! 初号機はもうすぐ活動限界です。とにかくケーブルをつなぎます……」

(近くの兵装ビルからアンビリカルケーブルを取り出して接続する初号機)

アスカ『おかしいわね。ミサトの返事がないじゃない』

シンジ「どうしたのかな。ミサトさん、聞こえますか? ミサトさん……」

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(ターミナルドグマ。倒れていたリリスは起き上がり、更に輝きを増して「光の巨人」と化す。そして上を見上げると、ゆっくりと浮上を始める)

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ゴオオオオオオオオッ!!

(その時、激しく揺れ出す発令室)

マヤ「きゃああああああっ!!」

ミサト「どうなったのっ!!?」

青葉「ターミナルドグマから巨大な物体が隔壁を破壊しながらメインシャフトを昇って来ますっ!!」

日向「こっ、これはっ!! パターン青!!」

ミサト「使徒なのっ!!」

ドオオオオオオオオンッ!!

(轟音と共に激しく揺れる発令室)

マヤ「きゃああああああっ!!」

日向「高エネルギー体は本部の天井を突き破りましたっ!」

青葉「上昇して行きますっ!! 映像出ますっ!!」

(メインモニタに映る「光の巨人」。顔色をなくすスタッフ)

冬月「あれはっ!!」

ミサト「まさかっ!!」

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シンジ「ミサトさんっ! どうしたんですかっ! ミサトさんっ!!」

ドオオオオオオオオンッ!!

(突如、地表を突き破って現れた「光の巨人」)

シンジ「うわあああああああっ!!」
アスカ『きゃあああああっ!!』
レイ『きゃあああああっ!!』

(思わず眼を閉じたシンジが恐る恐る眼を開いた)

シンジ「あああっ!! あれはっ!!」

(そこには空中に浮かぶ「光の巨人」が。愕然とするシンジ)

アスカ『あああっ!! 量産型がっ!!』

(シンジが驚いて地上を見ると、倒した筈の量産型がゆっくり起き上がり始めている)

シンジ「くそおおっ!! またなのかっ!!」

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(しかし量産型は攻撃してくる気配を見せない。そしてその時エヴァ3機のエントリープラグが強制射出された)

バシュウウウウッ!!!
バシュウウウウッ!!!
バシュウウウウッ!!!

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シンジ「うわあああああああっ!!」

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アスカ「きゃあああああっ!!」

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レイ「きゃあああああっ!!」

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(シンジの頭に響くユイの声)

ユイ(シンジ、さようなら……)

シンジ「母さん??!!!」

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(アスカの脳裏にもキョウコの声が)

キョウコ(アスカちゃん、元気でね……)

アスカ「ママ!!!???」

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(レイの心にもユイの声が響く)

ユイ(さようなら、レイ……)

レイ「あなたは!!?? お母さんなの??!!」

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日向「エヴァ3機のエントリープラグが強制射出されましたっ!!」

ミサト「パイロットはっ!!」

マヤ「全員無事ですっ!!」

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(驚くべき事に、ケーブルを引きちぎった初号機を含めた3機のエヴァンゲリオンと9機の量産型エヴァシリーズは浮上を始め、光の巨人に向かって行く。そして更に驚いた事に、12機のエヴァは全て「光の巨人」に融合し、一つの大きな光る球体となって行った。エヴァ各機の装甲板や燃料電池が球体から排出されて落下して来る)

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青葉「エヴァ3機と量産型9機、全て高エネルギー体に融合して球体を形成しましたっ!」

ミサト「どうなるのっ!!??」

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(融合して一つの「光の球」となった「光の巨人」と全てのエヴァは、突如、上空めがけて超高速で飛行して行った)

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(発令室。呆気に取られた表情の全スタッフ)

日向「球体は超高速で上昇しています。このままでは大気圏外に出るのは時間の問題です」

冬月「宇宙に帰って行くのか……」

ミサト「……現時点を以て作戦を終了します。……パイロットの救出を……」

 続く



この物語はフィクションであり、登場する人物、団体は全て架空の物です。

BGM:'たとえ、君を抱いても ' composed by QUINCY (QUINCY@po.icn.ne.jp)

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