機械仕掛けのチルドレン・第九話C
(Bより続く)
「驚いたわ。あなた、すごいわねえ。感動したわ」
と、ただただ感心している教師に、マリアは、
「いえ、とんでもございません。私はロボットですから、『こう歌え』と指示された通りに歌っているだけでございます。ですので、お褒め戴くのでしたら、私に指示を与えて下さった方をお褒め戴きたく存じます」
「でもさ、機械がこんなに感情豊かに歌えるなんて全く考えもしなかったわよ。恐れ入りました。……あ、それでね、他にはどんな歌、歌えるの?」
「今の所、全部で100曲ほどはインプットされておりますが、著作権に抵触しないと思われる曲は、取り敢えず10曲ぐらいです」
「『ゆりかごのうた』みたいに著作権の切れた曲?」
「はい、その他には、私を製作された山形先生のオリジナル曲、とかですね。今後はレパートリーも増やして行かねばならないとは考えております」
「分かったわ。じゃ、もう1曲歌ってみてよ。その、山形先生のオリジナル曲がいいわね」
「承知致しました。では、山形ケンジ作詞作曲編曲、『星の光』を歌います。MIDIデータを送信しますので、宜しくお願い致します」
(Dへ続く)
この物語はフィクションであり、登場する人物、団体は全て架空の物です。
BGM:'主よ、人の望みの喜びよ '(オルゴールバージョン) mixed by VIA MEDIA
機械仕掛けのチルドレン 第九話B
機械仕掛けのチルドレン 第九話D
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