第二部・夏のペンタグラム




 さて今日は1月8日。学校も新学期が始まった。

「おはようございまーす♪」

 教室にナツミの元気な声が響き渡ると、既に来ていたクラスの男子の眼の色が少々変わる。

「八雲さん、おはよう」

「おはよう八雲」

「あ、おはようございまーす♪ また今日からがんばりましょうねー♪」

 席に着いたナツミの回りに何人かの男子がやって来て口々に話しかける、ナツミはにこにこと応対する、と言う、休み前と同じ光景だ。それを見ながらアスカは苦笑し、

「あーあ、またおんなじパターンなのよねー♪」

 シンジも苦笑しながら小声で、

「そうだね。でもさ、ケンスケがどう反応するか見ものだね」

レイとカヲルも、

「相田くん、落ち着いてるみたいよ……」

「うん、そうみたいだね」

と、小声で話している。見ると、確かにケンスケの表情には余裕が感じられるではないか。

「……♪」
(へへっ、俺は八雲ちゃんとデートしたんだぜ、っと♪)

「抜け駆け」ではあるものの、5日にナツミと二人で芦ノ湖に「撮影デート」に行ったと言う「実績」が自信に結び付いたのか、ケンスケは平然とした顔をしている。事情を知らないシンジはちょっと意外、と言う顔で、

「どうしたのかな。ケンスケのやつ、平然としてるよ」

 同じ顔のアスカも、

「ハイキングに行った時さ、けっこういいふんいきだったから、ちょっと自信つけたんじゃないの」

 レイとカヲルも、

「そうかもね……」

「そうかも知れないね」

 無論、この二人も「5日のケンスケとナツミ」は知らない。だが、「5日の自分達」を何故か連想し、少々はにかんでいた。

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第三十一話・楚材晋用

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キーンコーンカーンコーン

「起立! 礼! 着席!」

「みなさん。今日から新学期です。今学期も頑張って勉強しましょう。では、これから始業式ですので、体育館に移動して下さい」

 担任の老教師の言葉に、生徒達が席を立つ。

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 さてこちらはIBO本部。6、7日と連続で機械制御の実験を行い、一応の結果が得られたので、技術部ではデータの解析作業を始めていた。

 そこへミサトがやって来て、

「どう、調子は?」

 マヤが振り向き、

「あ、葛城部長。順調ですよ」

 日向も、

「まあ、こんな仕事は初めてですけど、以前のエヴァのデータと比較できますからねえ」

 ミサトは軽く頷くとマヤの方を向き、

「あ、今日は実験はないのよね。確か誰も予定に入ってなかったけど」

「はい。今日は解析作業だけです。実験はありません」

 その時青葉が、ミサトに向かってしみじみと、

「いやあしかし、脳神経スキャンインタフェースって、すごいですよ。簡単に思考を読み取れるんですからねえ。前の時にこれがあったら、もっと簡単にエヴァを動かせたんじゃないかな、って思いますよ」

「へえー、そうなの。大したもんねえ」

「なにしろ、神経接続なしで直接機械とリンクしてしまうでしょ。こんな事が出来るなんて、考えもしませんでしたからねえ」

「じゃ、仮にエヴァとつないだとしてさ、エヴァが攻撃を受けたらパイロットはどうなるの? やっぱり痛いの?」

 マヤが、それを受け、

「意図的にフィードバックしない限り、パイロットは基本的には何も感じないんです。そこが神経接続との大きな違いです」

「へえ、それはいいわねえ。ほんと、前にこれがあったらなあ、って思うわねえ」

「ほんと、そうですね。……あ、ところで部長。今日、国連の方から総務部と情報部に新しいスタッフがいらっしゃるんですね」

「そうなのよ。情報部は男の人で、ウチは女の子が来るわ」

 ミサトの言葉に日向と青葉は眼を光らせた。

「………!」
(女の子!)

「………!」
(女の子!)

「田沢レナ、って名前で22歳だってさ♪ もうすぐ来ると思うけどね」

「…………♪」
(22歳!♪)

「…………♪」
(22歳!♪)

 二人の様子に気付いていないマヤは、

「そうなんですか♪ 総務部もにぎやかになっていいですね♪」

「うん。後で連れて来るわ♪ あ、じゃましてごめんね♪ じゃ、わたしはこれで♪」

 後で連れて来る、と言うミサトの言葉に、日向と青葉は、

「あ、どうもご苦労様でした♪」
(楽しみだな♪)

「はい、どうもご苦労様です♪」
(いいじゃないかあ♪)

と、一層眼を光らせたが、マヤは相変わらずそれには気付かないで、

「はい♪ じゃ、また後で♪」

 +  +  +  +  +

 さてこちらは第壱中学校。始業式の後、生徒達は教室に戻ってホームルームの時間であった。

キーンコーンカーンコーン

「……はい、ではこれでホームルームは終わります。今学期は二年生最後の学期ですから、みなさんも明日からまた頑張って下さい」

「起立! 礼! 着席!」

 担任の老教師が教室を出ると、生徒達の間に一斉に解放感が広がる。シンジ達五人も帰り支度を始めた。

 +  +  +  +  +

 こちらはIBO総務部。

コンコン

「どうぞ」

「おじゃまします」

 ミサトがドアの方を見ると、涼しげな眼が印象的なショートカットの女性が入って来た。

「初めまして。本日よりIBO総務部に勤務を命じられた田沢レナです」

 レナを見たミサトは、少なからず、おおっ、と思い、

「ああ、どうも初めまして。総務部長の葛城ミサトです」
(へえー、写真より美人ねえ。レイを大人っぽくした感じかな……)

「はい。お名前は伺っております。よろしくお願い致します」

「こちらこそよろしくね♪ じゃさ、早速挨拶回りしましょうか」

「はい」

 +  +  +  +  +

 本部長室。

コンコン

「どうぞ」

 ドアが開き、ミサトとレナが入って来た。

「葛城です。失礼致します」

「お、総務部の新人さんか」

「本部長。こちらは今日から総務部に配属になった田沢レナです」

 ミサトの紹介を受けたレナは一礼し、

「初めまして。田沢レナです。よろしくお願い致します」

「本部長の五大アキラだ。頑張ってくれたまえ」

「はい、頑張らせていただきます」

「うむ。期待しているぞ」

 ミサトは微笑んで軽く頷き、

「では失礼致します」

 二人が出て行った後、五大は微かな笑いを浮かべた。

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 さてこちらはシンジ達五人。いつも通りの下校風景である。

 アスカが素っ頓狂な声で、

「へっ!? じゃ、ナツミ、あんた、ケンスケとデートしたのお?!」

 ナツミは相変わらずあっけらかんと、

「デートってほどじゃないですよお♪ また芦ノ湖に写真とりにいっただけですよお♪」

「でもさあ、あいつがナツミをさそって二人で行くなんて、ちょっと考えられないわねえ……」

と、アスカが言うのへ、シンジも首を捻り、

「そうだよねえ。あのケンスケが、二人だけでなんてさ……」

 レイもカヲルも、意外、と言う顔だったが、その時ナツミが、

「あ、でも、相田さん、一応みなさんに電話したけど、留守だった、って言ってましたよお♪」

 それを聞き、アスカとシンジは、

「えっ?! ……そ、そうだったの……。あはは……;」

「……そうか、電話、ねえ……;」

 レイとカヲルも、

「!……;」

「………;」

 冷汗をかく思いの四人の心中などお構いなく、ナツミは、

「そおですよお♪ だから、相田さんには申し訳なかったけど、わたしだけつれてってもらったんですよお♪ ……あ、そう言えば、みなさんもお出かけだったんですねえ♪ どこ行ってたんですかあ♪ あ、もしかしたらデートに行ってたんだったりして♪」

 慌てたシンジは、思わず

「! ……いやその、あはは、僕らはちょっと買い物に……。そうだよね、アスカ……;」

「そ、そうなのよ。あはは、ちょっとかいものにね、行ってたのよ。あはは……;」

 ナツミは笑って頷き、

「あ、そうだったんですかあ♪ じゃ、レイさんと渚さんは?♪」

「え?! いえ、わたしも買い物に……;」

「いやその、僕もそうなんだ。あはは……;」

「なーんだ、そうだったんですかあ♪ 残念だなあ♪」

と、ナツミが言ったのへ、アスカはこわごわ、

「え?! 残念、って?……;」

「だってそうじゃないですかあ♪ デートだったらしかたないですけど、お買い物ぐらいだったら、ちょっと時間をずらして都合を合わせたら、またみんなで行けたじゃないですかあ♪ ……あ、そうだ、またみんなでどこか行きましょうよお♪」

「! ……あ、そっか……;」

と、ここに来て、少しほっとしたアスカは、やや引きつった笑いを浮かべ、

「……そうよね。あはは、そうよねえ。……また、みんなで行こうか……、ねえ、シンジ……;」

「あ、そうだよね。あはは。……ねえ、綾波……;」

「え? あ、そう、そうよね。うふふ。……ねえ、渚くん……;」

「う、うん、そうだね。あはは……;」

 +  +  +  +  +

 こちらはIBO技術部。

 レナを連れてきたミサトが、

「こちらが今日から総務部に来てくれる事になった田沢レナさんです。みんな、よろしく頼むわね♪」

「初めまして。田沢レナです。よろしくお願い致します」

と、微笑んで一礼したレナに、日向は刮目して、

「どうも初めましてっ! 技術部長代行の日向マコトですっ!」
(おおっ! か、かわいいっ!♪)

 青葉は案外落ち着いて、

「同じく技術部長代行の青葉シゲルです。よろしく」
(おっ、なかなかナイスな子じゃないの♪)

 マヤは、少し、おっ、と言う表情で、

「同じく技術部長代行の伊吹マヤです。よろしくね♪」
(へえー、レイを大人にしたみたいな感じの人ねえ)

「ま、田沢さんには総務部と技術部の連絡も色々としてもらう事になるからさ、みんなそのあたり教えたげてね♪」

と、微笑むミサトの言葉が終わるや否や、日向は、

「もちろんですよっ! 田沢さん、わからない事があったら、僕になんでも聞いて下さいねっ!」

 マヤも微笑んで、

「そうね。もちろん私でも、青葉代行でもいいから、何でも気楽に聞いてね♪」

 レナは、またにこやかに一礼した。

「はい、どうもありがとうございます♪」

 ミサトは頷くと、

「じゃ、田沢さん。次、行こうか」

「はい」

 と、その時、加持が若い男性を一人連れて現れた。

「お、総務部の新人さんだな」

 ミサトは振り向き、

「あ、加持君。……あ、そちらも新人さんね」

「うん、今日から情報部に配属になった服部マサユキ君だ。27歳、独身だぞ♪」

「服部マサユキです。よろしくお願い致します」

と、一礼した服部に、ミサトは、またもや、おおっ、と言う顔になり、

「総務部長の葛城ミサトです。よろしくね♪」
(ふーん、なかなか男前じゃない……)

 マヤも、少なからず興味をそそられたようで、

「技術部長代行の伊吹マヤです。よろしく♪」
(へえー、けっこう素敵な人ねえ……♪)

 しかし、日向と青葉は、

「同じく部長代行の日向マコトです。よろしく」

「同じく部長代行の青葉シゲルです」

と、淡々としたものである。しかし服部は、無論同じ調子で、

「はい。ありがとうございます」

 こんどはミサトが、加持に、

「こちらは総務部に来てくれた田沢レナさん」

「田沢レナです。よろしくお願い致します」

「おっ、こうやって見るとなかなかのベッピンさんだね♪」

と、ニヤリと笑う加持に、レナは、一瞬呆気に取られ、

「えっ!?……」

 ミサトは少し眉を顰め、

「加持君、もう、いきなりなに言ってんのよ……」

「おっと失敬失敬♪ 総務部長の加持リョウジです。よろしくな。……じゃ、次、行こうか、服部君」

「はい」

 ミサトはレナに頷くと、

「じゃ、私達も行きましょ」

「はい」

 と、四人が出て行った後、

 まず、マヤがやや語気を強め、

「さて、と、……じゃ、続きをしましょうか」
(…………♪)

 日向も確と頷き、

「そうだな、じゃ、次はこのデータの処理を、と……。青葉、これ頼む」
(…………♪)

 無論、青葉も真顔で、

「よしきた。じゃ、データをロードするぜ」
(…………♪)

 +  +  +  +  +

 さてこちらはシンジとアスカ。マンションに帰って来た後、いつも通りに着替えを済ませて二人ともリビングに出て来た。

 まずアスカが、開口一番、

「ねえシンジ、きょうはちょっとあせったわねえ」

「そうだよねえ。ケンスケが電話して来た、って聞いた時はさ、ちょっとどきっとしたよ」

「うん、それにさ、まさかあのケンスケがナツミをさそってデートしてたなんてさ、おどろいたわ」

「まあ、結果的にそうなった、って事なんだろうけどさ、それにしても、ケンスケがねえ……」

 と、その時、アスカが軽く頷いて、

「あ、そう言えばさ、レイと渚くんもあの日はいなかったんでしょ」

「二人とも、買い物に行ってた、って言ってたよね」

「それなんだけどさ、案外そうじゃないかもよ」

「え? どう言うこと?」

 アスカは、疑問顔のシンジにニヤリと笑いかけ、

「あたしのカンなんだけどさ、もしかしたら、あの二人もデートしてたのかもしれないわよ」

 流石のシンジも驚き、

「えっ?! まさか、綾波と渚君がデートなんて……」

「だってさ、あの二人もちょっとあせってたでしょ」

「あ、そう言われてみたら……。うーん……」

「ま、わかんないけどね。……それにさ、あたしたちもみんなにないしょでデートしてたじゃない。だから、あんがいそうじゃないか、なーんてさ♪」

「そうだよな。ありうるかもなあ……」

 その時、

トゥルルル トゥルルル トゥルルル

「あ、電話だ。僕出るよ」

と、言いつつシンジは電話の所に向かい、

「はい、葛城です」

『ああシンちゃん、ミサトです』

「あ、はい」

『悪いんだけどさあ、今日は仕事が多くてすごく遅くなるのよ。アスカと二人でご飯すませといて。わたしは本部で食べるからさ』

「はい、わかりました」

『じゃ、戸締りよろしくね。先に寝といて』

「はい。じゃ」

「ミサト?」

「うん、今晩おそくなるってさ。晩ご飯すませて先に寝てて、ってさ」

「ふーん。じゃ、てきとうにやっとこか♪」

「そうだね」

 +  +  +  +  +

 さてこちらは松代の例の会社。

 冬月は倉庫のコンテナから出されて独房に閉じ込められていた。如何な事、長期間監禁するとなると浴室や便所も必要と言う事で、ゲンドウの指示により、急遽会社の地下の一室にユニットバスやベッド等が運び込まれた上、あちこちを補強して独房に仕立て上げたのである。

(……今はジタバタしても始まらんな。監視カメラもマイクもあるからな……)

 とにかく今は慌てず、何とかチャンスを窺うしかない。冬月はベッドに寝転がって天井を見ながらアイデアを練っていた。

(しかしなかなか大したもんだ。天井もちゃんと補強していやがる。これは破れないな。どこかに糸口はないものか……)

 +  +  +  +  +

 社長室。

「碇司令、胎児の成長促進の準備は全て整いました。開始してもかまいませんか?」

と、言ったリツコに、社長の椅子に腰掛け、顔の前で手を組んでいたたゲンドウは、ニヤリと笑うと、

「うむ、始めろ」

「では早速スイッチを入れて来ますわ。……あ、ところで少し気になる事があるんですが」

「なんだ?」

「レイの、いえ、リリスの方の発育がアダムより少し早いように思うんですが」

 ここでゲンドウは、再び北叟笑むと、祇園寺の方を向き、

「ああそれか。祇園寺、説明してやれ」

 祇園寺もニヤリと笑い、

「新月の時期に合わせて『覚醒の儀式』をやったから、リリスの方の成長が先に始まったのだ。アダムの方は満月に合わせた」

「そうでしたの。どちらもドイツで行ったのですか?」

「いや、リリスは日本でやらせた。ここの社長、おっと、今は私だが、この肉体を持っていた男に次第書と部材を送って『儀式』をやらせたのだ」

「そうですか。道理で……」

 ここで、ゲンドウが、

「しかし、それをすぐさま見抜くとは大したものだな。では成長促進の方、よろしく頼む」

「はい、了解しました」

と、一礼した後、リツコは、

「ところで、祇園寺さん」

「なんだ」

「あなたが支配しているその肉体の元の持ち主の意識なんですが、今はどうなっているんです?」

「ああ、完全に破壊して消化したよ。もうこの肉体には私の意識しかないぞ。ふふふ、『意識交換の魔法』に興味があるのかね」

と、再び笑う祇園寺に、リツコはやや顔色を変え、

「!! ……いえ、私は昔、エヴァに絡んで『人の意識の移植』の研究もやっていましたので、ちょっと興味を持ちまして……」

「そうだろうな。そんな顔をしているよ。わはは」

 ゲンドウも苦笑して、

「祇園寺の『魔力』は凄いぞ。君の心ぐらいは簡単に読み取る」

「そうでしょうね。なんとなくわかりますわ。……では、倉庫に行って参ります」

「うむ」

 リツコは、やや憮然とした表情で出て行った。

 +  +  +  +  +

 夜になった。

 21:00過ぎ、加持とミサトはホテルで密会していた。とは言っても今日は特にセックスがしたかったと言う訳ではない。冬月やリツコの事に関して情報を纏めておこうと言うハラ積もりだった。

 とは言うものの、やはりこんな所へ来て何もしないと言う事もなく、二人は裸でベッドに入っている。

 天井を見ながら、ミサトが、呟くように、

「……二人とも同じ日にいなくなったと言うのはどう見ても絶対に偶然じゃないわよ」

 加持も、低めの声で、

「そうだろうな。渡からはあの後はまだ連絡は来ていないんだが、内務省の方でも行方を追っていると言う事だから、とにかく今はジタバタしないで待とう」

「わかったわ。……ところでさ、このことはあの子たちにはまだ言わない方がいいわね」

「そうだな。隠す、と言うんじゃなくて、まだ言う段階じゃないだろう。もう少し情報が整理されてからの方がいい」

「そうね……。でもさ、今回の件もそうだけど、なんか嫌な感じね。やっぱりなにか動いてるのは間違いないのかしら」

「今は何とも言えんよ。しかし、葛城も言ったようにだ、冬月副司令とリッちゃんが同時にいなくなったと言うのは、どう考えても偶然にしては出来過ぎている。何か動きがあると考えるしかないだろうな」

「……加持君、……わたしね、ずっと思ってるのよ……」

「何をだ?」

「……どんなことがあっても、あの子たちの、ううん、みんなの幸せは守るわ。絶対誰にも壊させないつもりよ」

「そうだな。それは俺も同じだよ。……頑張らなきゃな」

 続く



この物語はフィクションであり、登場する人物、団体は全て架空の物です。

BGM:'夜明け -Short Version- ' composed by Aoi Ryu (tetsu25@indigo.plala.or.jp)

夏のペンタグラム 第三十話・冷酷無残
夏のペンタグラム 第三十二話・無我夢中
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